札幌市立大学 SAPPORO CITY UNIVERSITY

看護研究科博士前期課程 研究アーカイブス

看護

看護学研究科の大学院生の論文が国際誌「PLoS One」に掲載

本学、看護学部博士前期課程2年の篠原文英さんの論文「Relationship between no-visitation policy and the development of delirium in patients admitted to the intensive care unit―集中治療室における面会禁止措置とせん妄発生の関連」が国際学術誌「PLoS One」に掲載されました。

本論文はせん妄という症状と面会禁止の関連性を検討した稀な論文であり、価値のある研究と言えるものです。また、修士課程の大学院生が、在学中にインパクトファクターのある国際誌に掲載されることは珍しいことです。

論文の概要

せん妄は、多くの重症患者に生じる症状である。その症状は多彩で、混乱状態、傾眠であったり、昼夜逆転、暴れる、などが含まれる。集中治療室(ICU)においてせん妄は、退院後にも継続する認知機能障害と関連し、また、死亡率の上昇とも関連しており、その発生予防に注目が注がれている。面会とせん妄発生の関連に関しては、いくつかの研究が行われてきた。面会により、親しいひとと会うことで、せん妄を予防できるという仮説が証明されたデータもあるし、証明されなかった研究もある。これらのデータは、すべて面会時間の長短を比較したもので、面会を全く行わない場合との比較はほとんどなかった。今回、新型コロナウイルスのパンデミックにより、多くの医療機関で面会禁止措置がとられたため、面会禁止措置が行われていた期間と、その前の面会可能な期間を比較し、せん妄の発生率との関連を検討した。結果として、せん妄発症率、発生までの期間に関しては両群で差はないという結果が得られた。

著者:篠原文英(筆頭著者、看護学研究科博士前期課程2年)、卯野木 健(責任著者、看護学部成人看護学(急性期))

「PLoS One」のサイトにて公開しております

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0265082